育児休業体験レポート1

北陸通信ネットワーク 株式会社
西尾さん

1人目誕生にあわせて
令和2年12月18日~令和3年4月30日( 134日)取得

育休を取得した理由、きっかけは?

約2年に及ぶ不妊治療を続けていました。もう諦めようかと妻と話し合っていた頃に、奇跡的に子供を授かることができました。妊娠が分かってからは、「なにがあってもこの子を大切にしたい」という気持ちになりました。ただ、妻の実家も遠く頼れる人もいなかったため、妻を支えることができるのは私しかいないと思って育休取得を決心しました。

育休の取得にあたり、職場で準備・調整したこと

妻が安定期に入ったころに、まず上司に相談しました。上司からは、業務などのフォローはするので気にせず男性育休の第一号になってほしい、と背中を押してくれたので凄く心強かったです。

その後、職場の先輩パパ・ママさんたちにも相談して、具体的な育休の日数や引き継ぎ事項を決めていきました。育休取得までに半年以上の期間があり、上司や同僚が積極的にサポートしてくれたおかげで、余裕をもって引き継ぎと業務の調整を行うことができました。

育休中の1日のスケジュール

下記のようなスケジュールで、育休期間中は過ごしていました。

  • 子供の睡眠時間は30分から60分ほどで(昼夜関係なく)、子供の睡眠中は音を立てなければ自由時間です。主にスマホなど見ています。
  • 子供が眠たくなるタイミングはまちまちで、寝かしつけにかかる時間は10分から60分ほど(優秀な高さセンサーがあるようで、座りながら寝かしつけようとすると泣かれます)
  • 2時間おきの授乳があり、授乳中は私の自由時間です。
  • 21:00~24:00 私の自由時間です。私は日々、自分だけの時間が必要なタイプなのでこの時間はとても貴重です。
  • 夜は24:00に就寝し、朝は5:00に子供が覚醒するため、一緒に起床することが多いです。
  • 9:00ごろにお散歩と、13:00ごろから買い物に行くことは何となく決まっていました。
  • その他、不定期でおむつ替えや、家事に買い物などやることは沢山ありました。

うちの子はミルクを飲まなかったこともあり、妻は授乳のために夜も細切れにしか寝ることができなかったので、その代わり私は昼間にできることは極力なんでもやろうという意識で過ごしていました。

子供が産まれる前は7:00に起床していましたが、子供が産まれてからは、5:00に起床と早起きになりました。

元々一人暮らしをしていたので、家事は特に苦になりませんでした。おむつ替えやお風呂の入れ方はYouTubeを見て必死に勉強しました。

育休取得の感想

正直、思い描いていた育休生活とは違いました。あまりの自由時間の無さに、あれだけ待ち望んでいた子供のことでしたが、その大変さに私一人では育児は絶対できないと思いました。しかし、妻も育休を取ってくれたおかげで、二人で協力して育児に向き合うことができました。

今までは、会社の同僚が育休を取得することを何となく見ていましたが、今回自分が育休を取得する側になったことで、育休取得者の不安や大変さを理解することができました。

この経験を活かして、今後会社で育休を取得しようという人には、積極的にサポートしていきたいと思います。また、自分自身も育休を取得することで、家庭を大切にしたいという思いが今まで以上に強くなり、その思いが、仕事への熱意にも繋がっている気がします。自分の自由な時間はかなり減りましたが、今まで以上に前向きに仕事に取り組めています。

育児を経験することで、感覚的にいままで分単位で考えていたものが秒単位で考えられるくらい、時間に対する考え方が大きく変わりました。決められた時間の中でどのように進めていくかを、さらに考えるようになりました。

育休復帰後もフレックス制度を活用して育児を行っていますが、今後も子供の成長に合わせた働き方が必要になった場合は、育児制度の活用を検討したいと思っています。柔軟な働き方ができる環境、制度を整えてくれている会社に感謝しています。

育休の取得を検討中の方へのメッセージ

育休を取得することは新しいことへのチャレンジだと思います。分からないことや不安なことは沢山あるかと思いますが、それでもチャレンジしてみれば、得られるものは大きいと思います。私は会社で第一号の男性の育休取得者だったので、上司に相談する前はとても不安でしたが、言ってみればとても協力的に取り組んでくれて、私は職場や周りの環境にとても恵まれていたことを知ることができました。まずは一歩踏み出してみることが大切だと思いました。

これから育休を検討されている方へ、少しでも男性の育休取得者が理解されるように、私の経験が参考になれば幸いです。

勤務先からのコメント

育休取得期間が約4カ月で、後任を配属することができなかったため、1名減員でも確実に業務を遂行できる体制構築に注力しました。

具体的には、早期のタイミングでの上司面談、引継マニュアル整備、丁寧な引継ぎ、業務の優先順位明確化を行いました。

また、総務部門としては育児休業に係る必要な事務手続き説明などのサポートを行いました。

職場内外の反応としては「ほかに迷惑が掛からないのであれば反対はしない」という、やや無関心に近い意見が多かったように思います。一方で、育休取得経験者を中心に、非常に積極的に支援や助言をしてくれる社員もいました。現在は、少しずつではありますが育休取得に関して周囲の理解が徐々に広がりつつあると感じています。

今後は、男性女性問わず仕事と家庭の両立をしながら働きやすい職場づくり、そして育児休業を積極的に活用頂くためにも、社内での周知及び取得希望者へのサポートやフォローをより丁寧かつ積極的に行っていければと思います。


身近な職場の活躍人材(男性育休の推進)にも掲載されていますので、どうぞご覧ください。