男性育児休暇取得の推進

市内企業で男性育児休暇制度を有効活用してご活躍されている方についてご紹介します。

キーワードは『男性育休の推進』です。

お名前・プロフィール

丸山 達也 さん
株式会社エオネックス
環境事業部 分析センター 環境保全2グループ 

現在の職務内容についてお聞かせください

入社から現在に至るまで、環境事業部分析センター環境保全2グループにて飲料水や環境水の水質検査から土壌汚染など,化学物質に関して分析する業務を担当しています。

育児休暇を取得した理由・取得のきっかけをお聞かせください

子どもの成長はとても早く,特に生後すぐの期間は一日一日が大切なので,できるだけ子どもと一緒に過ごす時間を作りたいと思っていました。妻の方からも、可能であるならば育児休暇を取得してほしいという依頼がありました。実際に育児休暇を取得した際、妻も喜んでいたので、育児休暇を取得してよかったなと思いました。また、育休取得の旨を上司に話をしたのが、取得の4か月前だったのですが、快く受け入れてくれたので安心しました。

育児休暇の取得時期と取得期間をお聞かせください

2020年9月から1か月間取得しました。社内では2番目の育児休暇取得となります。1か月という期間は、とても短く感じました。今思い返してみると、もう少し長く育児休暇をとっても良かったなと思いました。

育児休暇中の過ごし方を教えてください

下記のようなスケジュールで、育休期間を過ごしていました。

6時に起床し、朝食等の準備を行います。7時くらいから 朝食を食べ、後片付けをして、8時半に上の子を保育園へ送迎します。送迎から戻ったら 掃除をして、買い物に向かいます。その後、昼食の準備等を行い、12時に昼食を食べます。午後からは、昼食の後片付けを行い、15時半に保育園にお迎えに行きます。買い物を済ませ、17時に夕食準備を行い、夕食を食べ、後片付けを行い、18時半にお風呂に入り、20時くらいに子どもを寝かしつけるというのが日々の日課でした。

育児休暇取得により仕事への影響はありましたか?

特に影響はなかったと思います。引継ぎがスムーズに進むかどうかが不安でしたが、上司や周りの方々のサポートもあり、スムーズに進んだので良かったです。また、私が所属している部署は女性社員の割合が多く、育休を取得している方もたくさんいるため、男性育休に対しても理解がありました。その他にも、余裕をもって育児休暇に入れたので、いざ仕事に復帰するとなっても不安なく復帰することができました。復帰後も問題なく勤務できています。

家族や身近な方からどのような反応がありましたか?

身近に頼れる人がおらず、コロナ渦ということもあり、厳しい状況ではありましたが、私が育休を取得することで家事を分担できたので、いくらかは余裕をもって子育てに向き合えたのではないかと思います。また、妻には産後できるだけ安静な状態で過ごしてほしいという思いがあったので、育休を取得した際には、妻の両親から育休を取得してくれてありがとうと言ってもらえました。

育児休暇を取得した感想はいかがでしたか?

[育児休暇を取得して良かったこと]

生後すぐの期間を大切にできたことが良かったと思います。どうしても赤ちゃんのお世話に妻の手が取られるような状況だったので、私が休暇を取得したことで,2歳だった上の子のお世話も疎かにすることなく過ごせました。また、子どもと関わる時間を増やしたいという思いもあったので、可能な限り定時内で業務を終えられるよう、残業時間の削減にも取り組みました。その結果、業務の生産性が向上したので良かったです。

[育児休暇を取得して大変だったこと]

私生活と仕事の両方において事前準備が大変だと感じました。私生活の面では、産前の妻の体調が優れず、入院していた時期もあったので大変でした。その際は時短勤務を利用し、時間のかかる現場作業から事務作業へと業務を調整してもらえたので、感謝しています。仕事の面では、自分以外の方でも業務に取り組めるように業務のマニュアル作成に力を注ぎました。そういった部分が大変でした。

株式会社エオネックスについて

設立

昭和42年6月(1967年)

事業内容

温泉事業および環境事業

本社所在地

石川県金沢市東蚊爪町1丁目19番地4

代表者

代表取締役社長 市山 勉

ワーク・ライフ・バランスへの取組

令和二年度 石川県ワークライフバランス企業知事表彰受賞

令和二年度 いしかわ婚活応援優秀企業受賞

令和元年度 金沢市はたらく人にやさしい事業所表彰 

男性の育児休暇取得状況をお聞かせください

お話 経営推進本部 経営情報部 経営情報グループ サブリーダー 辻 早穂様

現在の弊社の男性従業員数は約120名となります。その中で、2020年度は2名、2021年度は2名の方が育児休暇を取得しました。今年度は、男性育休取得の対象者はいますが、実際に取得した方はいません。対象者は現在取得するかどうか検討中です。また、以前から取得されている方が、期間を延長して再度取得されています。

【社内の育休取得の状況】
2021年度 男性2名 女性0名
2020年度 男性2名 女性1名
2019年度 男性1名 女性3名
(女性育児休業取得率100%・育児休業復帰率100%)

男性が育児休暇を取得するメリットをお聞かせください

業務の引継ぎを進めることで業務の見える化が推進できますので、特定の担当者しか分からない業務を少なくすることができたのではないかと思います。特定の担当者以外でも業務に対応できるようになることがメリットだと考えています。また、仕事のやり方を見直すきっかけになりますので、業務の効率化を図ることもできると考えています。その他にも男性育休の取得率が向上することで、従業員満足度の向上にもつながったのではないかと思います。

男性育児休暇取得推進に向けてどのような取組をしていますか?

社内申請システムを整備することで男性育児休暇対象者を把握し、取得事例を社内グループウェアにて紹介することで、男性の育児休暇取得を推進しています。現状未定ではありますが、外部講師などをお招きし、管理職に対して育休取得推進に関するセミナーなどを開催していく予定です。そうすることで今以上に男性の育休取得に対しての理解が深まり、取得率の向上につながるのではないかと考えています。

育休取得にあたり配慮されたことはありますか?

前もって引継ぎを行い、育児休業取得者が不在になっても仕事がまわるように配慮しました。今後、産後パパ育休の取得要望が出てくる場合には、まとめて休暇を取ってもらうのか、分割で休暇を取ってもらうのか、部署ごとの状況を加味して、取得予定者への配慮を怠らず、臨機応変に対応していこうと考えております。

企業内・外でどのような反応がありましたか?

社内には男性育休取得者が複数名いますので、周りからはすごいねと言って頂いております。学生さんからは、男性育休の実績があるので福利厚生がきちんとしている会社というイメージを持ってもらえたのではないかと思います。男性の育児休暇取得により、採用活動にも良い影響が出ています。

男性育児休暇取得の上で重要なことをお聞かせください

業務引継ぎの事前準備がとても重要になってくると考えています。また、残された社員の負担が増えないよう、労働力の確保も必要だと思います。現状、部署によっては育児休業で業務から抜けられると厳しい部署もありますので、人材の確保や業務内容の見直しを行い、少ない人数でも業務を回せるようなシステムの構築に努めていきたいと考えています。